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市外から来ていただいているポテトちゃんは、14歳の男の子です。昨日再診に来てもらったときにパチリしました。かわいいです。



ポテトちゃんは、1週間前に肺に病変部が見つかりました。おそらく腫瘍ですし、もう末期に近い状態です。



さかのぼること1ヶ月前、「ここ最近痩せてきた、食べたものを吐いてしまう」ということで健康診断を受けてもらいました。ポテトちゃんはもうすぐ15歳になります。高齢です。


高齢の猫ちゃんで多くなってくる病気としては、「慢性腎臓病」、「甲状腺機能亢進症」、「糖尿病」で、だいたい血液検査であたりをつけることができます。その他、吐くということだったので、お腹の中のエコー検査をさせていただき、消化管の腫瘍などがないかどうかも確認しました。チラッとエコーで心臓もみて特別異常はありませんでした。


そして、1ヶ月後さらに痩せた状態で診察にきました。エコーでチラッと心臓を見ようと思って胸にエコーのプローブを当てたら、どうも肺に病変があることがわかり、胸部レントゲンを撮影したら肺に病変があることがわかりました。



ポテトちゃん、ならびにポテトちゃんの飼い主様には、せっかく健康診断を受けていただいたのにも関わらず、病気を見つけることが遅れてしまったことには申し訳なく感じております。


飼い主様から獣医師である私を責める言葉は一切でてきておりません。猫ちゃんの肺の腫瘍の場合、相当早期で腫瘍のサイズが豆粒程度で何も症状がないような子じゃないと完治できないのではないかと、数年前の学会で講演されていた先生もいました。1-2ヶ月早く見つけられたところで完治することや、より長く生きられるということは難しかっただろうとは思います。


ただ、寿命には関わらなくても、病気がわかっていれば、ポテトちゃんとの接し方が変わっていたかもしれません。「獣医師は、病気を治すことも大切だけど、飼い主様と動物との時間を作ることも大切だと思う」と、ある獣医さんから言葉をいただいたことがあるのですが、非常に心に刺さります。



健康診断の総括で、「次の健康診断のキャンペーンは、(ポテトちゃんの件もあるので)胸部レントゲンも含めたコースをつくろうと思います」という記事を書こうと思っていました。今回、「ポテトちゃんの写真を載せて欲しい」という飼い主様の希望もあり、写真とともに記事を書かせていただきました。



ポテトちゃんは、残念ながら今後、呼吸も苦しくなってしまうかもしれません。飼い主様には、酸素室もレンタルしてもらっております。飼い主様も今後起こるである合併症に関していろいろ調べていただき、昨日、今現在その合併症が起こっていないかどうかも質問されました。


当院でできることに関しては、可能な範囲で対応とフォローさせていただきます。




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