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めいちゃんは、9歳の女の子です。
1ヶ月前に、左目がしょぼしょぼするということで来院し、左目に傷がついていることがわかりました。
通常抗生剤の点眼液をつけていれば1週間もたたないうちに症状が改善されるのですが、めいちゃんの傷は2週間たってもよくなりませんでした。
めいちゃんは、SCCEDs(spntaneous chronic corneal epithelial defect)と言いまして、、、簡単にいうと、目の表面の傷がなかなか治らないという眼の病気でした。(本当にだいぶ簡単な説明ですみません。)SCCEDsの日本語の正式名称は正直わかりません、調べればたくさん出てきます。
さて、この場合、眼の表面の傷の再生を妨げている異常な眼の表面の薄膜を剥がさないといけません。ただし、薄膜を剥がしたところでは完治する可能性が五分五分です。
変な話ですが、眼の傷がついている部分に新たに傷をつけてあげると眼の表面の傷が再生されやすくなってくれます。その眼の表面の傷をつくるのに、ダイヤモンドバーを使う方法があります。
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従来、注射針をつかって眼の表面に傷を作っていたのですが、それよりダイヤモンドバーを使った手法の方が成績がいいと言われています。
うちの病院にはダイヤモンドバーを置いていなかったので、めいちゃんは、注射針をつかって処置しました。しかし、なかなか注射針で傷をつけるのが難しいところに傷がついていました。
「これはうまく治らないかな。。。」と思い、医療機器の会社にお願いして、ダイヤモンドバーの機械を購入させていただきました。医療機器の会社の方も対応がはやく、お願いして1週間くらいでダイヤモンドバーが手元に届きました。本当にありがたいことですし、プロフェッショナルを感じました。
しかし、ダイヤモンドバーを使うことなく、めいちゃんの眼は治ってしまいました。
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痛がって、ずっと涙が流れていた状態だった左眼がぱっちり開くようになりました。名残として左眼の周りに涙やけがありますが、眼の傷も、結膜の腫れも完全になくなっています。
めいちゃん、よかったです。ご家族の皆様も心配かけて申し訳ございませんでした。
獣医師 上原 裕司